M67seijinの鬱々な日々

67年生まれのオヤジです。鬱々な日々の中で、その都度興味を惹かれたこと、心に浮かんだことなどを綴っていく予定です。

クリニック院長との一問一答

今日は週一回通っているクリニックの受診日であった。

 

「今週一週間どうでしたか?」

「うーん、これといって目立った変化はないですね。朝は相変わらず仕事に行くのが嫌で嫌でたまりません。それでも気力を振り絞って毎日会社に行くのですが、仕事にやりがいなんてもちろん一切感じません。なんとか現在の生活水準を維持して行くため、苦役に耐え忍んでいるような状況です」

 

「会社の人たちとはどうですか?」

「周りの人たちは皆明るく良い人たちです。きちんと仕事をし、合間には冗談を交わしたりして和気藹々とやっているのですが、僕にとってはその雰囲気が眩しすぎてとても入り込むことができない状況です。だから、同僚たちとは仕事上最低限必要なこと以外はほとんど会話もしません。本当はこの和やかな雰囲気に進んで参加したいのだけれど、何か見えない壁に遮られている感じで、どうしても普通に接することができないのです・・・」

 

普段は胸の中に抑え込んでいる気持ちを、ここぞとばかりに院長にぶつけてみる。

 

「僕もいい年の大人で妻子を養っている身分なのですが、うつ病になってからは彼らとの溝もだんだん深くなっているような感じがします。何しろ自分に全く自信が持てないものだから、一家の長として尊厳を保つことも難しいし、それどころか常に優柔不断でみっともないところばかり晒している有様です。こんな僕を見て、女房はもちろんですが、息子も本当に失望していることでしょう。それを思うとますます気持ちが落ち込み、さらなる悪循環にはまってしまうのです・・・」

 

最も恐ろしいのは、この苦しみにさっぱり終わりが見えない、ということである。

今は現状維持だけで精一杯。この状態も、いつまで続けることができるかは分からない。

ある日何かのきっかけで、この現状さえ失う時が来ないとも限らない。

とにかく将来は真っ暗闇だ。

 

「休日にでも、何か気分転換をなさってはいかがですか?」

 

確かに、映画を観たり美味しいものを食べに行ったり、趣味に興じたりすれば、その間だけは嫌な気分を忘れることができるかもしれない。

しかし、楽しい時間にはいずれ終わりが来る。

その後は必ず現実に引き戻され、つかの間忘れ去っていた不安や絶望感に再度向き合うことになるのだ。

 

僕はこの感覚が嫌で嫌で仕方がないので、つかの間の「逃避」である気分転換をすることはあまり気が進まない。それくらいなら、変に気をそらさずただ鬱々としていた方がまだマシだと思う。

 

「そうですか。では今日も前回と同じ薬を出しておきますので、これでまた様子を見てください」

 

かくして今日の診察は終わり、またラミクタールを処方された。

この薬、もう二週間も飲み続けているのだが、一体いつになったら効き目が出てくるのだろう? 

 

来週もクリニックに通う予定なので、その時にまた経過報告ができれば、と思っている。